out-of-reality

ゲームの感想などを書いてます。

ハピメア/Purple software

【概要】

明晰夢を見る主人公とヒロイン達が織り成す、夢と現実が絡み合うファンタジーストーリー。

キャッチフレーズは「これは甘くて幸せな悪いのお話」。

主人公およびヒロインが、童話の「配役」的な役割を担うこともある。

物語のきっかけは、主人公である「透」が、もう会えないはずの相手「舞亜」と夢の中で再開するところから始まる・・・。

【評価ポイント】

1.ヒロインズが非常に魅力的。

人によって好みは分かれるでしょうが、各々のキャラが立っていてきっとお気に入りのキャラが1人は見つかるはずです。

またヒロイン同士の繋がりも、この作品の魅力だと思います。

個人的には、前述の「舞亜」がとてもおすすめ。

 

2.ストーリーの秀逸性

「夢」というモチーフを題材にしている関係上、創作物におけるタブーとも言える「夢オチ」に近しい状況に向いますが、そこに不快感等は無いです。

何故なら、この作品では「夢も現実」であり、都合の悪いものを安易に消滅させることができないからだと思います。

 

3.CG・演出のレベルの高さ

演出の1つひとつが細やかに作られていて、感情移入がしやすい作品だと思います。

また、CGの美麗さに関しては、トップランクの水準であると思います。

アニメでなく、小説でもない。ゲームだから表現できるものが最大限示されていると思います。

【マイナスポイント】

1.共通ルートの長さ

共通ルートも非常に楽しいものではあるのですが、如何せん長い。

全ヒロインのENDを見ようと思ったら、ヒロインの数+α必要となるわけで、流石に最後はダレてしまいますね。

 

2.難解

秀逸なのですが、内容を噛み砕くまでにかなりの時間(および周回)が必要となるでしょう。

また仮に理解できたとしても、それが他人の解釈と一致するかは別物であったりします。

【評価度】

評価度:10

前述のマイナスポイントはあるのですが、それを吹き飛ばすだけの感動と楽しさがある作品でした。

特にヒロイン同士、ヒロインと主人公の間で紡がれる関係性は心に迫るものがあり、発売から時間が経った今でも多くのユーザーが夢に囚われているのではと思います。

【おすすめ度】

おすすめ度:9

テーマ性に興味を惹かれたかたは、是非プレイしてみることをおすすめします。

どのヒロインを好きになるかにもよりますが、トゥルーENDに辿り着いたときの感動はきっと極上だと思います。

【その他感想】

自分をこの手のゲームに引き戻した作品だったりします。

まあ何故このゲームをプレイしようかと思ったかというと、当時は「断章のグリム」(ラノベです)と似たモチーフの作品を探していて紆余曲折あってハピメアに辿り着いたわけですが。

結果として中身は全然違いましたが、この作品に出会えた幸運には感謝しか無いですね。

元々トリックスター的なキャラクターを好む傾向にあるのですが、舞亜はその極みといって良い存在だと思います。

それでいて、自分の芯と信念を通し続けるその姿は、まさに理想のキャラクターでした。

舞亜ばかりに言及していますが、その他のヒロインも総じて好感度が高く、好きなキャラを並べていったらトップ10に全員入るのではという感じすらあります。

なお中毒性が高いため、評価点ではあえて言及していませんが「夢の無限回廊」を個人的に色々とヤバイ曲でした(自分のとっては、FDの「幻想楼閣」よりも毒性が強い・・・)。

 

この先、時が経てばいずれグッズの販売なども無くなっていくと思いますが、少しでも長く続くことを願ってます。