スイセイギンカ/暁WORKS 感想
【評価ポイント】
森崎さんのテキストの特徴である(と勝手に思っている)キャラ同士のテンポの良い掛け合いはやはり素晴らしいものと思います。
また、重たくなりそうなシナリオですが見せ方が上手かったためか、そのように感じることも無かったです。
かといって薄いわけでなく、しっかりと掲げたテーマに寄り添っているシナリオだったと思います。
また、シナリオの終着点も個人的に好みでした。
やはり主人公とメインヒロインは、結ばれて幸せになって欲しいものです。
【マイナスポイント】
展開のバリエーションが乏しかったように感じました。
ルート内では問題無いのですが、他のルートとの差という点ではもう少し違った展開も欲しかったところです。
特に青香ルートと桃ルートは、途中の展開がかなり似通っちゃってたかなあと思います。
ただ、単独ライターでフルプライスのテキストを仕上げている以上、やむなしな面もあるかとは認識しています。
その辺は、複数ライター体制とのメリデメをどう考えるかになるんでしょうけど。
【評価度】
評価度:8
展開が若干ダレた点はありましたが、概ね面白かったと思います。
そっち面での実用性含めて、それなりの評価になってます。
【おすすめ度】
おすすめ度:8
必ずしも万人に合うものでもないでしょうし、一部の人に強烈に刺さるかという意味でも弱いところはあります。
しかし、大体の部分で平均以上の出来でありますし、キャラ&シナリオも良い感じでしたので、少なくとも買って大外れすることは多分無いのではと思います。
【その他感想】
実は初の暁WORKSさんの作品&久しぶりの森崎さんの企画・シナリオということで、割と楽しみにしていた作品でした。
結論からいうと、「予想通り・期待通り」のレベルであったと思います。
もう一歩突き抜けたものが欲しかった気もしますが、十分に良作かと。
キャラクターでは、いざなが一番好きでしょうか。
他のキャラも中々良いものでしたが、性格・キャラデザ共にいざなが一番良かったと感じてます(個人的にですが)。
考え方も共感できるもので、良いヒロイン(というか最早主人公?)であたったと思います。
また、親友から恋人にクラスチェンジするのではなく、親友かつ恋人という関係性は割りと珍しかったかなあと思うと同時に、「悪くない」と思っちゃいましたね。
しかしまあ、何となく有栖を思わせるいざなというキャラがいる一方、そこはかとなく景子を思わせるマリアを北見六花さんが演じているのは、不思議な感覚もあり面白かったですね。
最後に残念な点を上げるとすれば、いわゆる男友達ポジである勝紀の影の薄さでしょうか。
哲生といざなが付き合うとなったら、どっちかには嫉妬するのかなあという思いも多少はあったのですが、そんな気配すら感じさせないという(ホ○疑惑はどこに行った!)。