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ゲームの感想などを書いてます。

景の海のアペイリア/シルキーズプラスDOLCE 感想

【評価ポイント】

本作品の魅力は、なんと言ってもストーリーの構成にあると思います。
繰り返す時間の中で、「真実が何なのかを推理する楽しさ」がしっかりと作りこまれていたと思います。
また、その最終的な結末(=タイムループの理由)についても割りと納得感があって良いものでした。

 

【マイナスポイント】

作品のつくり上仕方の無いことではありますが、最初のヒロインルートが終わった後に、「あと3回は絶対ループするのか」と少々げんなりしたことは事実です。
主人公視点だとそうではないのでしょうが、第三者視点で見てると少しモヤっとしました。

 

【評価度】

評価度:8
AI関連の作品ということで最初から期待は高かったのですが、その期待以上の作品であったと思います。
キャラに関しても、各々の魅力がしっかりと引き出されていたと思います。

 

【おすすめ度】

おすすめ度:8
考察モノが好きな方は一回はプレイされたほうが良いのではと思います。
ただまあハーレム系でもあるので、その辺との兼ね合いではあると思いますが。

 

【その他感想】

そのテーマ性から、トリノラインと並んで今年の2大期待作品でした。
結論としては、ややSFよりになっていたものの面白い作品であったと思います。
プレイしている最中の印象ですが、以下のように推移しました。

「やっぱSAOぽいなあ」:セカンドがデスゲームになったところで
ハピメアかこれは」:タイムループしたところで
ゲットバッカーズだな、うん」:元の時間軸自体が仮想世界だったところで

 

こうしてみると、色んな要素が詰まってる作品でしたね。
でも作品として「散らかっている」という印象は無かったので、本当に良く作りこまれていたと思います。
最終的にハーレム状態に辿り着くのは作品の展開から何となく予想できましたし、悪くなかったと思います。
(しかし、サクラノモリ2に続いて7月作品が2作連続とは・・・)

 

キャラクターでは誰が一番好きかを決めるのは難しい作品でしたが、在り方としてはシンカーが舞亜に似ていて、何か良いなと思いました。
自分の全てを偽ってでも大切なものを守り抜こうとした彼の姿勢、ある種の敬服すら覚えます。

 

以下はテーマ性に対する心情になるのですが、基本的にはトリノラインの時と変わらないです。
作中で現実の科学者や零一たちが恐れていた「技術的特異点」、それが仮に起こったときにどうする(どうなる)のかは今は到底想像がつかないものです。
ただ率直な思いとしては、自分は見てみたいと思いますね。

またAIとの恋愛については、この手の作品では色々と考えることも多いのですが、本作品に限ってはあまりそういったことを意識する必要は無いのかなというのが結論です。
なにせ主人公自身がAIで、でもしっかりと恋愛は出来ていたのですから。

そして、出来ればそうあるといいな、というのが私自身の思いでもあります。

 

こういう作品に触れるたびに、やっぱり「棄てプリスクラップド・プリンセス)を思い出します。
そこで描かれた世界や、キャラクター達のコメントを。
今はもう古い作品ですが、是非一度は読んで欲しい物語だったりします。