out-of-reality

ゲームの感想などを書いてます。

神様のような君へ/CUBE 感想

明日へと続く 君との今。

【評価ポイント】

評価ポイントは幾つかあるのですが、箇条書きにすると以下の通りです。

①各々のキャラが個性的且つその個性がシナリオの中で活かされている
②ルート間の絡みが上手くできていて、TRUEとも言えるツクヨミルートで他のキャラが何故そういう行動に出るのかが、スっと頭の中に入ってきた
③すべてのルートにおいて、相棒となるツクヨミが優秀
④サブキャラのルートも割としっかりしていて、特に愛彩梨ルートはメインの3人と比較しても遜色ないレベル
⑤主人公とヒロイン達の掛け合いが面白く、会話のテンポも良いので飽きが来ない

個人的に一番評価しているポイントは③で、この事によって「読み物としてとても楽しい」作品に仕上がっていたと思っています。

【マイナスポイント】

ルート構成などは良かったと思うのですが、キャラの心情描写については、造り込みが若干荒い部分があったように感じました。
あと、展開が少し急というか「結」の部分にもう少し余韻が欲しかったです。
特にツクヨミルートについては、もう少しボリュームを増やしてでも、もっと色んな描写を丁寧できていれば、もっと上の評価になっていたかなあと思いました。
(ルート間のバランスというものがあったのでしょうが)

【評価度】

評価度:8
期待以上の仕上がりであったと思います。
前作の「ゆらうか」と比較しても、全体的なクオリティという面では向上していたと思います。
それだけに、もうちょっと上を目指せたかなという作品でもあったかと。

【おすすめ度】

おすすめ度:8
あくまでキャラゲーとしてですが、やってみて損はないのではと思います。
ただ、ラナルートは割と評価が分かれるというか心情的にちょっとアレなルートもあったりするので、事前に情報の収集はすることをお勧めします(自分は事前情報をキャッチしていたので、ダメージは無かったですが)。

【その他感想】

そもそもは、パケ絵で購入を決めた作品でした(前作のゆらうか同様)。
結論としては、買ってよかった作品なのは間違いないです。
評価ポイントにも記載しましたが、掛け合いがテンポ良く進み内容も楽しいので、飽きることなくストーリーを進められました。

「AIっぷり」は存分に披露しながらも一方でめっちゃフリーダムなツクヨミ

リアクションがやたらと楽しい霧香

凄い曲者な匂いを漂わせておきながら実はとても素直なラナ

と方向性が全然違う3人のヒロインはとても良かったと思います。
あとはまあサブキャラも濃いのが多いので、色々と楽しかったです。

話の展開としては、「AI+近未来」モノであれば割と定番ともいえる内容だったと思いますが、各々のルートが良い感じに絡んでて、そのあたりに創意工夫が感じられましたね。
特に霧香ルートに関しては、ギミックが斬新で話の展開も上手く、これだけでもプレイする価値はあると思います。

ツクヨミルートに関しては、扱う題材や世界観的に予想の範囲を超えるような内容ではなかったですが、それでも十分に楽しめました。
ですので、こういったテーマが好きな人は同じように楽しめるかと。

あと、最後の方までゲームタイトルの意味というか、なんでこういうタイトルになってるんだろうかというのが判然としなかったのですが、ツクヨミルートを終えることで自分なりの答えは出ました。

きっと、最後のあの結末と光景が「神様のような君へ」贈る祝福でありプレゼントなんだろうと解釈してます。

個人的願望を言えば、ツクヨミルートでラナや霧香が抱えてる問題も解決する描写が欲しかったり、玲音の「その後」についても何がしかの描写が欲しかったかなあという思いはあります。
そういった点も上手くできていれば、おすすめ度・評価度ともにもう1つ上だったかなと思いました。