クロスコンチェルト/あっぷりけ 感想
「未来へと続くこの道が、やがてあなたと交差する」
【評価ポイント】
個人的に一番評価が高い点としては、「サブタイトルの意味」でしょうか。
正確に言うと、その意味を理解した時の感動、ということになるんでしょうかね。
それを完全に理解できるのは最終盤になるわけですが、全てを読み終えて全てが分かると、穏やかで安らかな、そんな心持ちになりました。
登場人物の中では、やっぱり瑠璃がイチオシでしたね。
色々良いところはあるのですが、「どんなルートでも兄の幸福を望んでる」その在り方は、とても美しかったと思います。
【マイナスポイント】
まず第一に、シナリオ構成が「サクラノ詩」みたいな感じになってます。
加えて、ルート構成の序盤にサブキャラをもってきているためどうしても出だしのエンジンがかかりにくく、ルート間の格差も大きいものになってると感じました。
ぶっちゃけた話をしてしまうと、扱いとしては「瑠璃(のTrue)ルートとそれ以外」といっても過言ではないかと。
個人的な望みを言うのであれば、ルート構成はメインの4人に絞って、全てクリアしたのちにサブキャラのルートも別添的に見える方が良かったかなあと思いました。
【評価度】
評価度:8
瑠璃ルートに入るまでは「悪くはないんだけど、もう一歩かなあ」という印象だったのですが、瑠璃ルートで大きく評価があがりました。
また、主題歌に関しては19年作品の中でも間違いなく上位に入る秀作だと思っているので、そういった部分の加点も含めてこの値になってます。
【おすすめ度】
おすすめ度:7
マイナスポイントで触れた内容の関係上、積極的に進めるのはちょっと難しい感じです。
結局この作品は瑠璃ルートが刺さるか否かになると思っていて、それが分かるのがほぼラストなんですよね。
なので、「瑠璃というキャラが刺さりそうであればプレイしても良いかも」という感じになります。
【その他感想】
CFの支援のしながら、今まで寝かせちゃってた作品です。
優先順位をつけて消化していったら、このタイミングになっちゃったってだけなんですがね。
プレイした感想としては、「まあまあかな」といったところに落ち着く作品かと思います。
最終ルートの「入り」からエンディングに至るまでの流れは素晴らしいと思います。
ただ、そこに至るまでが中々「加点」しずらい作品でもあったと思いました。
そういった意味で、トータルで見たときには若干評価が下がっちゃうんですよね。
それでも、「何と何がクロスするのか」を理解した時の感動というか感覚は本当に得難いもので、それだけで「この作品をプレイしてよかった」と思った次第です。
誤解を覚悟で述べるとそこに表現されているのは、「先に向かう勇気」なんでしょうね、きっと。
さて、この作品。
アベンドもあったはずだけど、現状まだ未定とのこと。
個人的には「いつまで」みたいな拘りも無いので、最終的にちゃんと出てくれればそれでよいと思っています。
ただ、万一出ないことになると、また業界内での「CF」というものの扱いが悪くなるので、それだけは避けて欲しいところですね。