out-of-reality

ゲームの感想などを書いてます。

pieces/渡り鳥のソムニウム/Whirlpool 感想

【評価ポイント】

この作品の一番の魅力は、やはり世界観というか舞台設定かなと思います。
どこか作り物めいた感覚を受けるんですが、その一方で人々はそこで確かに日々生活していて、そういった意味では間違いなく本物なんですよね。

現実なのか虚構なのか判別できない世界で起こる様々な事象と、そこからTRUEルートへと繋がる流れは見事であり、とても美しいものでした。

また、キャラ同士の掛け合いがテンポよく且つ面白くて、キャラゲーとしても良かったと思います。
個人的には紬がとても刺さったキャラで、ここまで良い「幼馴染」キャラは久しぶりでした。

【マイナスポイント】

TRUEのルートが非常に良い反面、他のキャラの個別ルートが弱いのが残念なところ。
もっとも、個別ルートの内容がTRUEにも大きく関わってくるので、個別ルートが無駄というわけでは無いです。
また、先の話になりますが続編(というかFD?)も出るみたいなので、そこで各キャラの個別ルートを補ってくれれば万事OKなのですが。

【評価度】

評価度:9
あめぐれと並ぶとまでは行きませんが、期待していたものを期待以上に作り上げてくれたと思っているので9にしています。
本当に素敵な世界観でした。

【おすすめ度】

おすすめ度:8
作品紹介ページを読んで気になったなら、買って損はないかと思います。
恐らく期待している内容の通りですので。
各ヒロインのキャラ性に関しても、最初に期待していた通りの内容をきっちり提供してくれました。

【その他感想】

ええ、もちろんハピメアっぽいと思ったから購入しましたとも。

そこはもう動かしがたい事実です。
妹キャラはいませんが(それっぽい後輩はいます)。

プレイしていて一番最初に良いなと思ったのは、評価ポイントにも書きましたが「キャラの掛け合い」ですね。
それこそハピメアを想起させるレベルで掛け合いが面白く、特に紬やありすとの会話は良かったです。
(紬が好きすぎて、結ばれた時点でもう満足、みたいなことになってプレイや止まっちゃった事実も・・・)

個別ルートに関しては、ヒロインとくっついた後にそのヒロインが抱える課題を解決していくわけですが、ENDまでたどり着いても根本の謎が残るというか、そもそもどういう状況なんだ?というモヤモヤが残ったのは事実です。
ある意味で最大級に、中途半端に情報開示された紬ルートは一番強くそう思ったかもです。

ただまあそれらの謎がTRUEでほぼ全て綺麗に回収されて、且つ、終わりに向かう世界で過ごす時間はなんとも言えない独特な雰囲気があり、「ああ、なんか良いな」と感じてました。
プレイした人なら分かると思いますが、本当に良いんですよねあの当たりの場面。
また、その更に先の展開からENDまでの流れも美しく、総じて「綺麗な」お話であったと思います。

そんな中、あえて特筆すべきとすればサブキャラ2人、貴美香と晃司でしょうか。

作中の大半でバカなことばかりやっていたのに、最後に美味しいところを見事にもっていった感じでしたね。
特に晃司。
「なんだあれは、お前こんな格好いい奴だったのか」と思いました。
続編では貴美香も昇格ヒロインになっているらしいので、どんな展開になるのか楽しみですね。
彼女とくっつくイメージは、今のところまるで沸かないのですが。

続編は当然購入予定で、叶うことなら各個別ルートもTRUEに負けないレベルで仕上がっていると嬉しいですね。

ソムニウムはまだ終わらない!!!