サクラノモリ†ドリーマーズ/MOONSTONE 感想
【評価ポイント】
個人的に一番評価したいところは、ストーリー構成ですね。
一部、二部の区分けとそれぞれのコンセプトを明確にしたことで、プレイヤーにとって分かりやすい進行になっていたかと思います。
また、扱いが難しかったのではと思われる「まどか」というキャラの存在についても、非常に活きていたと思います。
もう一つの評価ポイントは、やはりホラー面の迫力ですね。
特に「事が起こる前」の恐怖は、ひしひしと感じました。
作品として重要な要素が何なのか、それがしっかりと考えられ造られたゲームだと思います。
【マイナスポイント】
あまり大きな点は無いのですが、ジョーカーとの決着(一部の話ですが)はもう少しスマートな進め方もあったのかなあと感じました。
いきなり展開が「お?」ってなった感がありました。
【評価度】
評価度:9
ずばり言って、単純に楽しかったです。
それと、キャラも個性的かつそれぞれに魅力があり、日常パートでも退屈することはありませんでした。
【おすすめ度】
おすすめ度:9
ホラー系作品ということで合う・合わないが出ると思いますが、そういった作品が好きな方には是非おすすめしたいですね。
あと、主人公の心の変遷について着目してみると、違った観点でも楽しめるかもしれません。
【その他感想】
「ハピメアの感想」でも触れたのですが、自分は元々「断章のグリム」に似た作品を探しており、ある意味で今までで最も近い作品だったかなあと思っています。
ただ、2016年度の作品ですが、当時はまあ色々あってチェックから漏れていました。
今年の7月に続編が出るとのことだったので、この機会にプレイしてみようと思って遊んでみたのですが、思いのほか良い作品だったと思います。
評価ポイントにも書いたことですが、つくりが本当にしっかりした作品でした。
ルート的な話をすると、特に「初音」ルートは着眼が他のルートとは異なっているように感じ、思わず感心したものです。
そういった感心も、様々な人物からの視点あるいは考察・心象がしっかりと描かれていたからだと思います。
せっかく複数視点での演出を組み込むのであれば、他の作品も今作のようにあって欲しいものですね。
キャラに関しては、主要キャラは皆そこそこ好感度は高いのですが1番は「まどか」、次いで「暮羽」ですね。
「初音」とはまた違った意味での「まどか」の献身性や在り方、しっかり者のようで大雑把なところもある「暮羽」の性格が特に気に入ったところだったりします。
続編では「まどか」がメインになるっぽいので、とても期待しており、キャッチフレーズが詐欺にならないこと、切実に祈ってます。
続編の発売を知ってからプレイした自分でもそう思うのですから、当初からプレイしていた方は一層強くそう思っているのではないでしょうか。
「まどか」に幸せになってほしいものです、本当に。