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ゲームの感想などを書いてます。

星の乙女と六華の姉妹/ensemble 感想

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【シナリオ】

あくまでキャラゲーとしてですが、学園モノ+女装+アイドルの組み合わせとしてはかなり良いものであったと思います。

メインキャラ、サブキャラ問わず、各キャラの魅力が良く引き出されていたかと思います(色んな意味で)。

 

ただ個人的には、ルートロックがかかっている純玲ルートに関してはもう少しボリュームが欲しかったかなという印象でもありました。

 

【キャラ・CG】

各ヒロインとも上手くキャラ付けされていたかなと思います。

雑なまとめとしては、以下のような感じでしょうか。

 

華恋:正統派ヒロイン(たまに妄想が暴走しがちだけど)

ありす:依存系妹

ネリネツンデレ、天然、善性と何かと属性の多いヒロイン

純玲:幼馴染お姉ちゃん

 

そして

 

兎美:基本的に善良(ただし、敵対者に対してはその限りではない)

 

細かに語りだすときりがないのですが、華恋のヒロイン力が想像以上に高かったのはちょっと驚きでした。あと、純玲が兎美に対して存外強い思いを持っていたというか依存的だったのも意外でしたね。

CGに関しては一枚一枚のクオリティは十分だと思うのですが、ステージのシーンやHシーンとかでもうちょっと枚数が欲しいかなと思いました。

特にステージのシーンは、「ヒロインのパフォーマンスの凄さの証明」にも繋がる部分なので。

【BGM】

クオリティとしてはそれなりに良かったかなと思います。

ただ、「ここぞ」というタイミングではBGMが当然切り替わるわけなんですが、切り替わった後のシーンが全体的に短めだったこともあり、やや勿体ない使われ方だったかなという印象も受けました。

【歌】

OP曲は今年の中ではかなり好きな曲でした。

Ducaさんの歌声と、どことなく「強さ」だったり「輝き」だったりをイメージさせる曲調と歌詞は上手くマッチしていたと思います。

【システム】

まあぶっちゃけ普通ですね。

最小化することでミュート状態になるシステムは有難いのですが、マシンの負荷がちょっと高かったのが気になったところでした。

それ以外に関しては、必須となる機能もそろっていますし問題はないかと。

【評価度】

評価度:8

期待していた内容を期待通りに出してくれたということで、この評価になっています。

CG、演出面でもうちょっとパワーが欲しかったなあと感じる部分もあったことや、純玲ルートのボリュームがちょっと足りてないと感じたところから、9には至りませんでしたが。

 

【おすすめ度】

おすすめ度:8

評価度と似たような感じですね。

期待通りではあるが、もう一段強く推すにはパワーがもう少し欲しいところ。

でも、十分良作であったと思います。

 

【その他感想】

ensemble様の作品では初めてプレイした作品ですが、とても楽しませていただきました。

もともと過去作でも設定的に気になるやつは幾つかあったのですが、体験版をプレイした段階でテキストが合わなかったこともあり、今までは見送っていました。

今作はテキストも合いそうだった(&攻略ヒロインに月白まひるさんCVのキャラがいる)ため購入に至りました。

今作で一番良かった点は、やはり兎美ちゃんというキャラでしょうか。

どのゲームでも主人公の言動や心情は重要になってくるとは思うのですが、この手の女装学園モノでは特に大事になるなあと改めて感じました。

兎美ちゃんに関してはそういった心情とかが理解・共感しやすく、またヒロイン達を守るために「男の子の矜持として」頑張る姿は、ストーリーを読んでいてとても良かったです。

あと、特筆すべき点としてはサブキャラでしょうか。

何よりも星組のキャラが色々とぶっ飛んでましたね。

特に彩女サン、仮にもイチャラブゲーのキャラとは思えないお顔をなさってるシーンもありましたネ。

ローリエとみんとに関しては、普通に攻略キャラとして期待してしまう良いキャラだったと思います。

みんとに関しては最初は「嫌な奴」と思わせてからのあの展開なので、兎美ちゃんとより親密になった時にどうなるのかなあと妄想しちゃいます。

ローリエちゃんは攻略ルートに入るとネリネ並みにチョロイン化するかも・・・。

 

メインヒロインに関しては、最終的な評価としては甲乙付け難い状態になりました。

その理由としては、上にも記載したように華恋と純玲の意外性ですね。

華恋のヒロイン力は自身のルート及びありすルートにて発揮されるのですが、それが想像を超えて高かったために「お、おう」的な感じでちょっと面喰いました。

また純玲に関しては、どっちかというと「同士」的な意味で兎美を待っていたのかと思っていたのですが、予想以上に重たい感情を持っていることが分かり、思った以上に刺さりました。

私の好みから判断すると、ありすとネリネが高評価になるのは目に見えていたのですが、その2人に華恋と純玲が追いついたといった感じでしょうか。

 

シナリオ面でちょっと残念というか心残りだったのが、一部のキャラが有する「眼力」について掘り下げというか展開が欲しかったなと。

面白い設定な割に、兎美ちゃん以外はあまり作中で使われなかったように感じており、なんか勿体ないなと。

まあそれが主眼の作品ではないので、仕方ないといえば仕方ないですが。

FDが出るなら、その辺りにもフォーカスが当たると嬉しいですね。

それと、これは私の個人的な願望でしかなかったのですが、あの5人(兎美ちゃん+メインヒロイン4人)のステージが欲しかったですね。

OPムービーでそれっぽく映っていたのでなおさらでしょうか。

こちらFDとかでみられると良いなあ。

(ルートとしては、ありす以外の3人のルートのどれかなら行けるかな)

 

最後はちょっと愚痴っぽくもなってしまいましたが、この作品がそれだけ「拡張性」を持ってるということで。

今後続編などが出るのであれば、是非購入したい作品でした。