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ゲームの感想などを書いてます。

もののあはれは彩の頃。/QUINCE SOFT 感想

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【評価ポイント】

冬茜トム先生の作品だけあって、ギミックの数々は流石と言う他ありません。

ゲームシステムとも相まって、非常に面白い作品になっていると思います。

ギミックの豊富さに関していうと、後に発売される「あめぐれ」や「さくレット」以上であると感じました。

またTRUEのルートに向かうにあたっての伏線回収と展開はとても熱いものがあり、「感動」「ワクワク」が凄かったですね。

ヒロインに関しても上手くキャラ分けされており、それぞれが違った魅力を十分に発揮していたかと思います。

【マイナスポイント】

基本的に総じてレベルが高いので欠点らしい欠点はなかったですね。

ただ、設定の強引さは多少感じてしまうかなあというのはありました。

プレイヤー側が「そういうもの」と割り切って進める必要があるとは思います。

(この点に関しては、後の作品でどんどん改良されているのかなと)

 

あと、あめぐれをやった時にも思ったことではあるのですが、もっとイチャラブ成分が欲しいというのが素直な想い・・・。

登場人物は相当に大変な事象に巻き込まれるわけで、それをクリアした後の「ご褒美」はもうちょっと長めにほしいなと思いました。

それと、一部キャラのバックボーンとかが最後まで不明な点が残ったのは少し残念でしたね。

 

【評価度】

評価度:9

率直に言って、非常に面白かったです。

同レベルの作品には中々出会えないかと。

 

【おすすめ度】

おすすめ度:9

設定などに若干の強引さはあるものの、強くお勧めできる作品でした。

普及版も出ているので、手ごろな価格でプレイできるのも強みですね。 

 

【その他感想】

 もともと発売当初から気にはなっていた作品だったのですが、「サイコロ???」みたいな感じで何となく敬遠してた作品でもありました。

「あめぐれ」「さくレット」を経て冬茜トム先生に全幅の信頼を置くことになったので、普及版が出たタイミングでプレイすることを思い立った次第です。

結果としては、もっと早くにプレイしておくべきだったなあとは思いました。

双六というゲームシステムの特性も相まって、ギミックに関しては本当にめちゃくちゃ豊富で、それだけで1つのゲームとして成立していたかと思います。

また話の展開も非常に面白くて気になったため、3~4日で完走してしまいました(基本的にドン亀進行な自分としては、超特急なスピードです)。

 

細かいことを語るのは野暮な作品なのでザックリとした総評としては、「辿ってきたルートの1つ1つに確かな意味があった」というのが、私の中での最大の感動ポイントでした。

作中でも頻繁に語られる「縁」というやつですね。

まだプレイされてない方がいれば、ぜひプレイしてその「縁」を感じてほしいなと思います。

 

ヒロインに関しては、評価点でもコメントしたように各々がよかったと思います。

逆にいうと「個人的に突出して好き」というキャラは居ないのですが、あえて1番を選ぶとすれば「みさき」でしょうか。

キャラデザ的にもかなり好きなのですが、その心の有り様を非常に美しいものと感じました。

なんというか、どこぞの「正義の味方」を想起しましたね。

だからこそ、すべてが片付いた後のイチャラブがもっと欲しかったわけですが、まあ今更言っても詮無いことなので。

 

さしあたっては、この素晴らしい作品がプレイできたことに感謝したいと思います。